木蓮の木の下で
るるりら

お母さまの名は 木蓮 冬の終わりをつげるのが役目
枝葉よりも先に花を咲かすような人
母は春になると つぼみのうちから 木蓮を愛おしむ
坊やの心は卵のままの まだ ねんね

坊やが 見るのは 花のようなお母さまの いい匂い
坊やが 聴いているのは 花の後にでてくる繁る葉と風の音
公園で弱ったアゲハが 寝てました。
枝でつつくと よ〜たよた。と おもしろい

あんまり つついたら もう 動かない。
お母さまは言う、「まあ アゲハに なにするの かわいそう」
箪笥の隅から ゴキブリさんが、ぞろぞろ
血相かえて お母さまは 追い回す
僕の おふとんの中に隠れたことは秘密にしよう「かわいそう」

お母さまの おもしろさは 知りつつあるものの
お母さまが 尊いかどうかは わからない
お母さまの蠢く すがたに おののきながら
きょうは 蜘蛛の巣の真似して 基地をつくろう



http://mb2.jp/_gsk/241.html#S408
メビウスリングというサイトの( リレー詩・合作詩投稿城 )
連詩(前の方の作品を自分風に書き換える) と、いうコーナーへの参加作品です。
 


自由詩 木蓮の木の下で Copyright るるりら 2014-08-05 20:29:32
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