おやつ
やまうちあつし
家に帰ると
娘らが星を食べている
お椀にいくつか
飴玉ほどの小さな星屑を入れ
テレビの教育番組など見ながら
気軽に口に運んでいる
おいおい、いいのか
と思ったが
今日日やってはいけないことなど
それほどないように思い直し
ちょっとちょうだい
と手を伸ばすけれど
おかしなことに触れない
何度試してみても
私の指は星をすり抜けてしまう
一歳と二歳の娘らは
顔を見合わせにっこり笑う
自由詩
おやつ
Copyright
やまうちあつし
2014-08-04 16:19:57
縦