あわれな比喩
草野春心
そこの膝掛けの上に置かれている
一匹の沢蟹なのだが、
数日前にある男が用いた
あわれな比喩の成れの果てだ
今となってはその詳細は思い出せない
それに彼は十中八九気が狂っていたから
早晩何かしらの方法で自死すると思う
自由詩
あわれな比喩
Copyright
草野春心
2014-08-03 21:31:29
縦
この文書は以下の文書グループに登録されています。
短詩集