かたおもい
nonya


華がなければ
覚えてもらえない

名前がなければ
呼んでもらえない

色がなければ
背景にもなれない

嫌ってもらわなければ
記憶にもなれない

でも
生きている

あなたが見ているのと
まったく違った世界で
悠々と生き長らえている

そして
あなたが
見たこともないような指使いで

あなたが
見ることもないであろう風景を
飽きもせず描き続けている

わたしが
誰だかわかる?

まるで
雑草に話しかけられたような顔だね

でも
それでいいんだよ

わたしを知らないことが
あなたのプライドになるのなら
それでいい




自由詩 かたおもい Copyright nonya 2014-08-03 09:52:10
notebook Home 戻る