花火の花びら
瑞海
それぞれの花火で
照らされる君の顔は
表情がコロコロ変わる
笑ったり少し哀しそうだったり
一生懸命写真撮ったり
一瞬を切り取ろうとしてるね
でも少し遅いよ
そんなものより直接の方がいいさ
焼き付けてね、忘れないで
僕と一緒の夏を
花火に一瞬だけ感動を覚えるように
君にも感動するよ 本当さ
照れ臭くて言えないだけ
だから真似して写真撮るんだ
でも掴み所ないんだ
スルッと手をすり抜けてしまう
消えてしまう
でもこの掌に
2・3枚花びらを遺すんだ
なんて罪な人だ でもそこも好きだ
浴衣似合ってるよ なんて言えない
家まで送るよ なんて言えない
臆病でごめんね でももう少し待って
消えてしまうもどかしさに
耐えられなくなるまで