吸って吐く
凍月
思い出の一瞬と音楽は
空気ごと吸って吐くものだ
それらを肺のフィルターにかけるから
その摩擦で胸は詰まる
連動する 目蓋の裏の幻灯機
スクラップブックに貼られた
走馬灯のフィルムの一部分
一瞬を燃料に
思い出と音楽で呼吸する
そのシステムが
僕という機械を駆動させる呼吸
自由詩
吸って吐く
Copyright
凍月
2014-07-27 22:32:56