還元
瑞海
床の下の人は
土に還るのを待っている
腐った林檎もきっとそう
とどめを刺さずに
ゆっくりと死ぬのが
綺麗、善とは限らない
きっと私なら
あなたの一張羅の白のシャツ
真っ赤に染める覚悟がある
泣かないで 私も泣いちゃう
逃げないで 追いかけちゃう
きっと 善い事のはずなのに
なぜか震えと涙が止まなくて
頭と視界が深紅に染まる
それも全部ナイフで切り裂けたら
どんなに楽か 孤独か
未来の私達はまだ知らない
自由詩
還元
Copyright
瑞海
2014-07-24 00:17:59