ぴいらあ
あおい満月


うまれるもの。
うすかわをむいて
むききったさきに
にじみでるしるは
なつかしいうみの
あじがする。



うまれかわるもの。
せつなにきりかわる
でいたの
しゅうりょうからしゅうりょうへ
やがてふりかえると
あしあとだけが
あかくあかく
ここにいるよと
さけぶ。

**

うまれながれるもの。
ぐつぐつ
あついうつわのうみを
およいでおよいで
めがさめると
てもあしも
そんざいがそんざいをもたなくなる
かわりににおいと
したざわりを
むすうのあかい
だんりょくのうえにあそばせて。

***

うまれきえるもの。
むげんのわになって
のみこまれる
こうとうから
くらいみちをとおって
ねおんがいのあすふぁると
にかわいていく
やがて、
ひまくのなかをながれるだくりゅうの
ばねになって
くうかんへと
とびおちる。



自由詩 ぴいらあ Copyright あおい満月 2014-07-16 21:35:47
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