ぴいらあ
あおい満月
うまれるもの。
うすかわをむいて
むききったさきに
にじみでるしるは
なつかしいうみの
あじがする。
*
うまれかわるもの。
せつなにきりかわる
でいたの
しゅうりょうからしゅうりょうへ
やがてふりかえると
あしあとだけが
あかくあかく
ここにいるよと
さけぶ。
**
うまれながれるもの。
ぐつぐつ
あついうつわのうみを
およいでおよいで
めがさめると
てもあしも
そんざいがそんざいをもたなくなる
かわりににおいと
したざわりを
むすうのあかい
だんりょくのうえにあそばせて。
***
うまれきえるもの。
むげんのわになって
のみこまれる
こうとうから
くらいみちをとおって
ねおんがいのあすふぁると
にかわいていく
やがて、
ひまくのなかをながれるだくりゅうの
ばねになって
くうかんへと
とびおちる。