人へ
葉leaf
〈孤独の光〉
人は多くの孤独を抱えているほど豊かな人間だ。
仕事に就いて人と沢山情報交換していると孤独は消えてしまったかのように思える。
だがそのときいよいよ光を増してくる孤独の数の分だけ人は人生を知っている。
文学について、哲学について語りたい。
光り始める孤独の分だけ人は人間に相応しい
〈孤独との出会い〉
僕は人と知り合うごとに一つ一つ孤独と出会って行きます。
同じクラスで仲良くなった相沢君、君と出会うことで孤独が一つ増えました。
よく一緒に食事をした中村さん、あなたと出会うことで孤独がまた一つ。
一人一人、大事な人であるほど僕の孤独です。
人と会うごとに孤独は増えていく
〈管理職のあなたへ〉
組織はあなたにとって夢の実現の階梯だ。
人脈を広げるごとに組織を少しずつ味わっていく快楽に身を震わせた。
掌に収めた業務は存在をかけたバクチでありあなたは勝利の歌しか知らなかった。
あなたより優れている人など存在してはいけない。
優越を確かめる欺瞞もいつしか真実となる
〈くだらない唄〉
大事なものを落とし過ぎたがもはやそれが大事だとも思わなくなった。
夢の見すぎで目が悪くなったがもう遠くにある夢は見ないので目が悪くて構わない。
今では故郷よりも昔住んでいた別の場所に郷愁を感じる。
桜の木の下に立っても青春時の喪失感などなく未来の生活と闘いが見えるだけ。
〈七夕に願うこと〉
これまで僕に対してずっと挨拶を送ってくれていた人や物の挨拶に気づくことができますように。
現実や生活と夢や理念が対立することなく有機的に体系を作り上げますように。
他人に対して充分与えてきたと自分を肯定できますように。
世界でたった一つでいいから深い愛を作れますように