照らす者
砂木
板の切れ端が 軒下に放り出され
横に立てかけられ 忘れ去られている
陽をあび続け だんだん色があせ
雨をあび続け 湿って腐りはじめ
風からは遠い 身動きもしない
雪の積もる夜 ただ 埋もれて
十字架からも 捨てられた
声もない 汚い木屑
拾う者はいない
板切れの後ろに身を寄せて
休む者がいるだけ
地にありて
自由詩
照らす者
Copyright
砂木
2014-07-06 09:37:36