じかの熱
itsuki

 

液晶が夜をみちびいている
もっと遠くにうまれて
もっときれいに生きたりすることができる
考えるなよ難しい事は、
そう言って、微笑んだりしてやれる
そうやって


来世はずっと昔がいい
あの日、たかい孤独のいきもの
なんにも知らずに
そこで、じっと
抱えていられたらいいと思うんだ

真摯にものごとを考えるのに
まず煙草が要るようになる
あいまをぬって
沈黙は平然の仕草
火をつける
燃えている
生きるために熱がいる

身を削って慈愛を
あげて・くれて
ひきあげるつよい腕、
羽根もないのに
「すがるために手があるのだ」と
引いて落として贖う罠だ
同じ底をみるだけだった

 

じくじくと
辛辣
まともがどこにもないのに
魔法にかかる事などあるか
暗がりの寝床とはげしい熱烈が
なにより正しく私をまもる

いいから
割れよ
とかしてやれる
じかに、
さわってやれるから
そうしたら、やっと
愛されるあなた一人
私一人にしてやれる



 


自由詩 じかの熱 Copyright itsuki 2014-07-03 04:30:36
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