無人島
小川麻由美

「なるべくものを持たないようにしているんだ」
彼は何気なくそう言った

いたた!

周囲を見渡すと 物 物 物
帽子だって
ヤマタノオロチどころの騒ぎじゃない
頭の数がいくつあっても足りゃしない

上を見るような目つきでもって
頭の中を覗いても もの もの もの
思考の整理をつけようたって
一生かかっても無理な話だ

よくあるじゃない こんな質問
「無人島に行くとしたら1つ何を持って行きますか?」
私だったら 話し相手。


自由詩 無人島 Copyright 小川麻由美 2014-06-25 15:18:48
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