孤独
……とある蛙

時報に電話する
天気予報に電話する
都会の昔の孤独を歌った
Dylanはすでに年老いて
顔も見ないで携帯画面
交換される文字の羅列に生活する
今の孤独を知りようもない

声で発ッせられる言葉に
恐怖を感じる人の群れは
双方向のやりとりを
携帯画面を見ながら
じっとおこない
皆 一様に同じ方向を向いた
ランダムで面妖な塊でしかない

心はブログに打ち出された文字列で
携帯画面を離れた事実真実は想定外
発音された言葉が擬で
文字ですらない記号の羅列が真で
結局真実は絵文字に含まれると信じる
実は
文字列は装飾であって
ハートマークが真実
文字は絵文字の装飾であって
その意味など考える必要もない

懸命に嘘を言っていても
嘘が実体を持ち出し詐欺ができあがる
詐欺は実体のない絵文字のような物で
文字列に意味があれば容易に嘘がばれる
嘘は実体の中に埋没し
快感はどこにもない。

体を通り抜ける物はすべて実感では無く
興味と幻滅の織りなすタペストリー

わたしリア充

などといいながら
会話をする暇もなく
また、携帯画面を弄くり回す
捏ね回す

ん リア充


自由詩 孤独 Copyright ……とある蛙 2014-06-24 11:24:18
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