ぼろぼろの木陰を歩いている
モリマサ公

パソコンとかスマホの
画面に表示される
あの子の空とその子の空がくっついていくのを見てる
わたしの夕焼け
あちこちで
同じそれが
ひろがりつづけてひとつになるまで見ている
ここにも太陽があってあそこにも
あっちにもこっちにも浮かんでる
たったひとつのみんなの夕焼け
終わってしまった
今、今、今の連続
ひとりぼっちのまま1回バイバイする
ひとりぼっちのまま2回にこっとしてみる
しおからい全然止まらない涙で
完全なみじめさとおかしさで
薄汚れたオーラをやぶきながら
皮膚のいろをたしかめている
ずるっと一歩踏み出すたびに
くだけそうなのは地面のほうじゃなくて
わたしのほね
特別さみしいかたちの指をからめて
うちがわにあるものを
全部たしかめようとしていたあの日
終わってしまった
今、今、今の連続
死んでいたマンションたちにあかりがともる
立ち尽くしている信号機
しおからい全然止まらない涙で
完全なみじめさとおかしさで
ぼろぼろの木陰を
歩いている

 


自由詩 ぼろぼろの木陰を歩いている Copyright モリマサ公 2014-06-18 01:46:29
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