処方箋
千波 一也


弱々しい泣き声を自粛して
見上げる空に満ちるのは
サファイアの海

誰のものとも分かちがたい記憶の潮に
わたしは鼓動をそっと浮かべる

きれいな言葉も醜い言葉も
燃やしてしまえ、落日よ

思うほどには
わたしはわたしを拒絶しないから
自制の瞳はクリスタル







自由詩 処方箋 Copyright 千波 一也 2014-06-12 22:23:18
notebook Home 戻る