秋の風
吉岡ペペロ

電車がホームに入りドアが開いた

秋の風の湿ったのが車内に吹いた

ぼくは久しぶりにその日そとに出たのだった

登場人物のなかに自分がいた

試すことが多すぎて

ぼくはなんだか自由を感じていた

そんなとき

秋の風の湿ったのが吹いてきたのだった

こんな違和感を抱えたまんま

ぼくは薄く薄く生きてゆくのだろう


乾いた細胞にたくさんの独り言が貼りついている

目がしばしばしてぴくぴくする

泣きたいのに泣けないことがこんなに寂しいとは


電車がホームに入りドアが開いた

秋の風の湿ったのが車内に吹いた

ぼくは久しぶりにその日そとに出たのだった

登場人物のなかに自分がいた

試すことが多すぎて

ぼくはなんだか自由を感じていた

そんなとき

秋の風の湿ったのが吹いてきたのだった

こんな違和感を抱えたまんま

ぼくは薄く薄く生きてゆくのだろう








自由詩 秋の風 Copyright 吉岡ペペロ 2014-06-11 23:57:08
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