秋の風
吉岡ペペロ
電車がホームに入りドアが開いた
秋の風の湿ったのが車内に吹いた
ぼくは久しぶりにその日そとに出たのだった
登場人物のなかに自分がいた
試すことが多すぎて
ぼくはなんだか自由を感じていた
そんなとき
秋の風の湿ったのが吹いてきたのだった
こんな違和感を抱えたまんま
ぼくは薄く薄く生きてゆくのだろう
乾いた細胞にたくさんの独り言が貼りついている
目がしばしばしてぴくぴくする
泣きたいのに泣けないことがこんなに寂しいとは
電車がホームに入りドアが開いた
秋の風の湿ったのが車内に吹いた
ぼくは久しぶりにその日そとに出たのだった
登場人物のなかに自分がいた
試すことが多すぎて
ぼくはなんだか自由を感じていた
そんなとき
秋の風の湿ったのが吹いてきたのだった
こんな違和感を抱えたまんま
ぼくは薄く薄く生きてゆくのだろう