ツーユー・ビート
なけま、たへるよんう゛くを
延々と
延々と
泣いている者がいる
人工
(
ジンコウ
)
の芝の
草原
(
クサハラ
)
や
五十
(
イソ
)
の昔の
瓦家
(
カワラヤ
)
や
使徒
(
シト
)
の躰の
石棺
(
セキカン
)
や
閃光
(
センコウ
)
の鉄の
全席
(
ゼンセキ
)
や
硝子
(
ガラス
)
の塔の
高層
(
コウソウ
)
や
樹海
(
ジュカイ
)
の島の
神木
(
シンボク
)
や
街灯
(
ガイトウ
)
の線の
都路
(
ミヤコジ
)
や
死体
(
シニテイ
)
の魚の
売買
(
ウリカイ
)
や
電波
(
デンパ
)
の柱の
亡骸
(
ナキガラ
)
や
そこなここなに泣き水落ちて
全ての涙の打てる音の
刻印の隣の立つ人の
遥かに高い空の上
延々と
延々と
泣いている者がいる
けれど夏の準備なのだ
来る年にも来る年にも
要る涙なのだ
気付くと愛しい体温は空を泣き晴らし
今年も思い出す
自由詩
ツーユー・ビート
Copyright
なけま、たへるよんう゛くを
2014-06-08 11:01:42