虹よ
るるりら

ちぎれた 火の粉を雫の中にやどした言葉たちを超えて鳥が謳う
ほととぎすは 夜通し歌をもやし、カッコウは霧雨を もやし
溶接工は、鉄を燃やして繋ぎ合わせノアより巨船を創り
アリアは、魂をすくいとり 天界に謳いあげ星を示す
四つの季節の花々は 透明な火を 発している
山を覆う その紫の霧の微細な火を 吸い
生まれたての双葉のように両手を広げ
翼の思いたけ 遥か彼方のあなた
あなたの胸の内に ほむら立つ
夜の帳が落ち 空を赤く染め
褐色大地の鼓動が聞こえ
赤さ橙から黄色緑青紫
赤から多彩に変化し
赤よりも熱く静か
あなたは 星々      
橙黄緑青紫
黄緑青紫  
緑青紫
青紫          泣いているあの娘に天井の一点を見つめている子に 
紫          砂漠が隠している たったひとつの井戸を教えてあげて


       一粒の涙の中にも 収斂する虹があることに   手を合わすよ


自由詩 虹よ Copyright るるりら 2014-06-06 09:50:57縦
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