洞窟
ユッカ
後ろめたいことを
ひとつ
打ち明けるとするならば
あなたに気に入られたいと思っている
とおい
まぶしい
記憶の中
あなたの隣りでわたしはいつも笑っている
あなた以外の
ほかの誰に褒められても
内側が伽藍堂になり
わたしは洞窟になってしまう
あなた以外の
ほかの誰かからもらった贈り物が
うすい壁へと吹きつけて 夜毎
心はレジ袋のような音を立てている
何もかもほしいのに
もう何もいらない
朝
わたしの涙で
崩れ落ちた天井から
こぼれてくる光が
すべてあなたのような気がしてしまう
ひとりになりたい
後ろぐらいことを
ひとつ
打ち明けるとするならば
あなたもそうであるようにと願っている