サーカディアン・フラクタル
ハァモニィベル
「サーカディアン・フラクタル」
空といたい。
そう言って見上げた優しいおでこに
ギリリと違和感が粘着していて
不毛の鳥は翔けてゆけない!
「ヒューストン、応答せよ!」
空が痛い。
そう言って
不毛の鳥は翔けてゆけない!
結合したい言葉を探しに
定規で2?先の近未来にすら
不毛の鳥は翔けてゆけない!
年表にはYの足跡
「生まれておいて死にますか?」
いつだって Y感覚!
Y感覚!
いつだって、
いつだって、
いつだって、
・・・・・・
いつだって、
内因性のリズムを抱えた小さな宇宙が
走り続けている
いつだって、
他のリズムと外的同調を繰り返しながら
走り続けている
ヘトヘトにもならずに・・・
内因のリズムには、個体差があるだろう
ゼブラフィッシュだって、ニワトリだって、アルジャーノンだって、・・・
英雄だって、小心者だって、・・・
生物にとって、一番の同調因子は、光。そして温度だ。
希望と優しさ。
ある者は、餌に同調する者も、シキタリに同調するモノもいる。
生活と権威。
マングローブに住む昆虫よ
一斉に産卵する処女の珊瑚よ
きみにとって、
同調因子は一体何だ?
きみのY感覚の位相とは何だ?
内因性のリズムに恥じながら、
外因性のリズムに怯える
サーカディアンからの、
脱同調――。
ドコマデモハリメグラサレタ
同じ位相
デキハシナイノカ――
相似形に
嵌めこまれた
ぼくらには
相似形に
嵌めこまれた
構造の中で
眼の前に
拡がってゆくほど、
現実が 部分が
複雑になる
ぼくらには
個体差はあるンだろ
職場に帰り、家庭に出勤するものもいるンだろ
学校が憩いで、家庭が戦地のものもいるンだろ
皆が、違う柄模様の絨毯を敷き詰めた部屋を往き来する
子供時代の苦悩と自己相似形の苦悩の欠片ばかりデスカ・・・
それとも ずっと反復し続ける幸福のフラクタルばかりデスカ・・・
だが、
メガバースの片隅で、皆が同じようなフラクタル
相似形の24時間を、単純反復するフラクタル
位相の中にある相似形のきみの
同調因子の
着信履歴を隠すな!
ボクラは巨大な詩の中でいまFONTのように並びながら流れてる