目を閉じた時の願い
加藤
目を閉じた奥に浮かんでくる
遠くに美しく広がる景色に胸が騒ぐ
今ここに溜まっている乱れた荷物が
部屋の中に重くかげを重ねている
壊れた機械が私の頭の中で音を立てて鳴る
今日は退屈だから
次に起こる出来事を想像ながら
気楽に窓を開けて風を受けてみる
風はしっかりと生きている
透明の命のような音を通してゆく
その命の輝きを忘れることはできない
隠すことはできない
波の中を泳いで 輝く中で向こう側に越えていきたい
目を閉じたまぶたの奥でヒーローが笑っている
ヒーローが主役なら私は何役だろう
どんな役を演じることができるだろう
けむりが上がってゆく 何か燃えて炎がゆれる
あと何時間で尽きてしまうのか
今ゆれている炎の赤さに安心して
今夜静かに眠れそうだ
燃えるように熱く超えていきたい