午後
chocoa

たいせつなものが
どこかに
流れて行ってしまった

たいせつなものを
たいせつにしないで
私は
頭の中の思い出を
ただずっと探していた

私の頭の中からは
もう何も浮かんでこなかった
たぶんきっと底のほうで
水圧につぶされている

たいせつなものは
果てのない海を
果てに向かって
泳ぎ続けて

いつか
波にとらわれる
そして届くことなく
沈んでいって
水圧につぶれる

そして

たいせつなものが
どこかに
流れて行ってしまった


自由詩 午後 Copyright chocoa 2014-05-31 23:46:03
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