「わたしと本と服たちは」2014.05.25 (一〇首)
もっぷ
永遠にえいえんということですか私の名の下につく子は
空をみる目を失っていたようですきみが燃えているあいだの時間
寄せる波帰ってゆく波知っていますきみの隣にいる貝殻です
頂に居てみえる海と白砂は近寄ることを厭う死の国
風ならと知っているはず問いつめておまえへ宛てる何すらも無しと
墓標とか供養塔とかお骨とか写真の無邪気にからっぽなこと
のこされたわたしと本と服たちは会いたさ募らせその時、を待つ
ぬけがらとゆう言葉はいつでも安くマーケットでワゴンセールされ
何回も何回も折った鶴たちのあなたに一度もあてなかったこと
さよならを言えなかったのは佳きことですまだあの日日のつづき夢みる