バラの見る夢
藤原絵理子
ずっと夢みていたの
赤いバラのアーチの下で
いつかあなたと恋におちる
凛とした香りにそまって
あたしは目を閉じて
ふるえながら待つだろう
あなたのしなやかな指が
くちびるに触れるのを
手折ってください
とげが傷つけて
あまい血が流れても
あなたの部屋で咲きたい
あなたのためだけに咲きたい
そして死ぬまで覚えていたい
自由詩
バラの見る夢
Copyright
藤原絵理子
2014-05-19 22:03:21