リラ冷えの街に恵みの雨が降る
Lucy

土が乾き過ぎていて
少しくらい水を撒いても
表土にはじかれ
低い方へと流れていった

心が渇き過ぎていて
言葉ははじかれ
疑いと
拒絶の方へ流されていく

二度と打ち解けることは
ないのだろうか
私とあの娘をつなぐ
恵みの雨は降らないか

開きかけたリラのつぼみが
寒さに震えていようとも
一晩中降り続く雨は
命の力を呼び戻す

ひとりぼっちで泣き続けたあと
あの娘もきっと
自分の足で立ち上がる



自由詩 リラ冷えの街に恵みの雨が降る Copyright Lucy 2014-05-17 15:16:08
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