会いたい
ららばい
お母さんに会いたい。
風邪を引くと、
かさついた手で私の背中を一晩中さすってくれた
お母さんに会いたい。
太陽の眩しさの中で両手を広げ、
一心不乱に走っていく私を捕まえてくれた
お母さんに会いたい。
凍えるように寒い夜に、
布団の中で氷のような私の足を股の間に挟んでくれた
お母さんに会いたい。
大喧嘩した後、
冷蔵庫にさりげなく入っていた不恰好なサンドイッチが美味しすぎた。
「大丈夫よ」と言われると、もう世の中の全てが大丈夫に思えた。
お母さん、お母さん。
あなたの影がこの世から薄くなっていく。
私はあなたを守りたいけれど、私はまだあなたに守られたい。