家族
うんち

あなたたちは
優しくて真面目で柔らかくて広くて強かった
愛おしいシンプルなかたちをずっと追いかけていた
でも、そんな強い人たちが突然事故で弱くなったとき、
それは強いガラスが割れて瞬時に危険なかけらになるみたいにして
本当に危険で危うくてこの世で生きていけない
はかないかけらのような存在になってしまう
とても怖い事だった
ちょっとした風で吹き飛んでしまうくらいに弱くなる
たくさんの涙が落ちて
そして消えてしまう


わたしはあなたたちから遠ざかった
いとも簡単にわたしは変わった
わたしは
優しくない硬くて狭くて小さくなった
かたちを追いかけることもしない
これがこの世への順応だ
軽くてバカになって平凡になった
不安になったりもしない
それがこの世への順応だ
そして冷たい態度をとって少ない金を数えながら生きている
想像が広がったりしない野心もいだかない
小さな世界で生きている
ただ大切なものを決して無くさないように
愛しながら
大切なものに必死でしがみつきながら
カレンダーをみているんだ


自由詩 家族 Copyright うんち 2014-05-14 20:59:35
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