郭公鳥
黒髪

郭公鳥の棲家に愛からあぶれたオス達が押し寄せる
カラフルな羽の色に目を回した後で雑な色使いに心を和ませる
目を開けたら次の朝
共同の空間に色が寄る

感覚の魔法が
救急の知らせを聞き
鼻を明かそうとした通り道に声を届けている
愛さえも踏み潰したオス達が一時の原理に慰めを見出す
最初からここでやるのがよかったよ

空腹を満たすためになんでも口に入れる
見境ないハンパ者が頭をそびやかして通る
先導者も行き場をなくした
もう何処へも行けないから
別のときに譲るべき役割
癒されるために起きる
快楽の遊びは又の機会さ

知りたいほんとうの意味だけを
聞きたい胸の中にあった声を
終わりのない日常をデコレートするために太陽の光を吸い込む

倦怠の墓場には死神がうろつき回る
君とつがいになって飛び立ちたい
重力の鎖を引きちぎって
一本一本の羽根が感覚を持ってざわめきたてる

静かに聞き耳を立て
聞き耳を立て


自由詩 郭公鳥 Copyright 黒髪 2014-05-14 19:30:34
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