すてき
はるな


角度、模様、ゆれかた
1日ごとに忘れること
空をさす指にのる爪が
いちいちあたらしく光っている
赤や白や茶に落ちついた傷あとや
庭のれんがが古びていくこと
角がまるくなったノートを
なんとなく大事にしまっていること
1日ごとに忘れること
あなたが
奇跡みたいに人生に落ちてきて
いつかは離ればなれになること
そのすべてが
すてきに無意味であること
泣いている女の子を飼っている
目をとじると いまでも



自由詩 すてき Copyright はるな 2014-05-14 18:17:10
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