手を離す
森川美咲
私がどれほどのものでもないと認めることから、始めなければならない。それはとても恐ろしく重く苦しい作業ではあるのだが。
お気に入りのおもちゃだから容易に捨てられないだけで、おもちゃの方では案外、私の手を離れた方が生き生きと転がれるのかもしれぬ。
自由詩
手を離す
Copyright
森川美咲
2014-05-05 04:04:34