白い狼煙(六)
信天翁

          早苗月はエメラルド
      みどりに映えたつつじが丘に
  いつともなくつつじが咲きだしている
街路樹のふもとに赤や白やまだらとなって

      あゝ 薄桃色のひかりのなか
裏庭は築山のどうだんつつじもほそぼそと
    物腰やわらかく蝶々をよんでいる

     そして ベランダにたたずんで
   独り暮らしのうつしよをいつくしむ
  いろあせたよわいのおらもまねをして
     乱舞の蝶たちを逆に追いかけた


自由詩 白い狼煙(六) Copyright 信天翁 2014-05-02 20:30:19
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