自己嫌悪
ヒヤシンス
喜びはすぐ目の前に広がっているというのに、
いつもその手前で足を挫いている。
先を急ぐばかりに、目の前の数々の小石に躓き、
自ら輝きを彼方に遠ざけてしまう。
若気の至りなどという言葉はもう使えない年齢になっている。
なのに、毎回同じことの繰り返しで、成長しない我が心。
ただ、静寂の中に季節の移り変わりを眺めていれば良いのに。
心からの反省をきっと私は未だ知らないのだ。
スピーカーから流れる甘い調べに、ふと現実の我に帰る。
魂の煌きが時折姿を見せる。
ああ、このままこの旋律の中に溶け入りたい。
あなたは彼の地ですでに喜びを見出したろうか。
窓から見える黄昏時の光景に私は羨望の眼差しを向けよう。
我が魂が自然の織り成す大芸術を見逃してしまうその前に。