コーヒーと拠り所
モリー


月明かりに照らされ
髪の束の影ができる
イヤホンから流れるギター
熱いコーヒーが似合う夜

漫然と過ごしてきたようで恥ずかしいけれど
詩作をする間は
温度をかみしめ、心に種を蒔ける

先行した夢には裏切られてばかり
淡く色付いた指先と乾いた手の甲
タンブラーのふちの往来で
私はいつまで揺らぐのだろう

火星のようにベンチにもたれ
葉桜の音を浴びながら
美しい今日を一人で閉じていく


自由詩 コーヒーと拠り所 Copyright モリー 2014-04-19 05:00:34
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