春だもの
まーつん

 書きたいけど、書けない

 そんな言葉ばかり
 胸の中に渦巻いてる

 木枯らしに弄ばれる
 枯葉の様に
 するり、するり、と
 指の間を抜けていく

 春の陽ざしを
 なみなみと注がれた昼の世界に
 僕の影は一人溺れそうになる
 それは心地よい死だ
 憂鬱の息の根を止めるから

 幸せに理屈はいらない
 ちょっとアブナイ人に見られても
 鼻歌を口ずさみながら、そぞろ歩くのがいい


 空気なんて
 読みたくはない


 春だもの


 創りだすのだ



  







自由詩 春だもの Copyright まーつん 2014-04-14 22:01:10
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