トラウマとテイタイ
はなもとあお

緊迫した空気の中
身の危険を感じた
みじろぎできないわたしが解消するためだけの欲望にさらされながら
うすく
剥離していくことを
いつまでも
覚えていて
身体は
危険!
不快!

まみれた停滞で
どこにもいけない



初見の人に愛想よく
危険!
いつ
態度が変わるか
わかったもんじゃない
お前が悪い
ビクビクしてる
居竦まれたまま
呪いにかかったまま
消耗する本能



さびしさの代償
依存の成れの果て
所詮
理解されるなんて不可能だったのよ
わたしたち



こころの中心にすむ

きけなかった者同士
本当が
遠ざける
関係の終わり
積み上げられることなく
崩れ去った
偽りの
自己愛だけの時間



命は
役割を捨てて
いま
ただ、息だけをしている
わかりあえる

育みながら
わかりあえる

探しながら





自由詩 トラウマとテイタイ Copyright はなもとあお 2014-04-14 11:25:58
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