汚泥コンテンツ ⑥
信天翁

  「時」に噛みつかれなくなったら
        「空」がにらみ始め
      「風」を敬遠しだしたら
   「光」がこんどは戸惑い始める

      八十路のおらにむかって
黒衣のフェアリーは舌鼓をうっている

 気軽に(なにが)幸いするのだろうか
 気重に(なにが)災いするのだろうか

緊張と弛緩の音と声がこだまするなか
      宵闇迫る広場のベンチを
 寂しげな水銀灯が照らしだしている
    夜まわりする三毛猫のために



自由詩 汚泥コンテンツ ⑥ Copyright 信天翁 2014-04-12 21:43:28
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