冬のスミレ
藤鈴呼




同じ 花びらでも 
気候によって 咲き方が 違うように 

人間の表情も 
くるくると 変わる

スミレは 一年中 
可愛らしい花を 咲かせてくれるんだよ と 
あなたは言った 

にこやかに植えた 秋の一日 
嬉しそうに 葉まで 揺らしながら 
ほほえんだ スミレ 

それから 雨が降って 霜が降りて 
スミレ キミは しぼんでしまった 

あんなに 「負けない」 と 
誓った 茎も うなだれて 
何だか 味気ない 

だけど クマだって 冬眠するんだ 
スミレ 君の根は 暖かな 土の中で 
次の 花を 待って いるんだね 

それまでを 楽しみに 
ボクも 舞って 生きることに するよ


自由詩 冬のスミレ Copyright 藤鈴呼 2014-04-11 14:07:52
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