食卓
弓夜
この街は
太陽の光がやけに強くて
家族の笑顔と一緒に
食卓にふりそそぐ
そういえば
昨夜は魚をおろしたの
生ゴミがたくさん
新聞紙につつんで
冷凍してあるの
だってにおいが
すごいんだもの…
ほらちょっと今も
のこっているでしょう
一歩ふみだせば
そこはへんな世界なのよ
こわくなんかないわよ…
いまさらなによ…
ほら
いつもは真っ黒なテレビが
どこか外国のお料理を
生き生きと映し出しているわ
鶏がぶらさがっているの
おいしいでしょう
愛情を込めたから
眩しくて目が開けられない
そういえば
今月そろそろだわ…
わたしの血なんて
ひと月くらい
とまってしまえばいいのに
だって
めんどくさいんだもの…