三日月
ミツバチ
窓から覗く月は
今日も黄色い三日月
先端が釣り針のように鋭く尖り
獲物を待っているかのよう
窓に腰掛けた私に
まだ冷たい夜風は衣服をすり抜け
かろうじて温もりを残した心に
簡単に侵入していく
すっかり冷たくなった指に
指輪が寂しく光る
そっと外して
月にかざしてみれば
あなたの愛情は見失うばかり
随分と冷えた心に
あなたの形を描けない
もういっそのこと
あなたが私に残したものを
あの月に引っかけて
そのまま夜空に沈められたらいいのに
自由詩
三日月
Copyright
ミツバチ
2014-04-05 23:53:16