白の桜
黒ヱ

還っていく 置いてきたはずの結晶が また

空に 咲く
眼差しを受けて 誇らしげに

遠く 結ぶ 
終の先を見据えはせずに

続いている
真白の道を見下ろして 飛んで行く
果てには 渦を巻き 想いすれ違う

辿り着きはせずとも 
巡り また出会う
思い出される そのそれぞれの顔達が

歩いている 進んでいる
戻りはしない成り行きに
また 違う花を結わえて

飛んでいく
今も ひとりではない ふたりで 

見上げている


自由詩 白の桜 Copyright 黒ヱ 2014-04-03 20:49:49
notebook Home 戻る