ちいさなコントラバス
るるりら

空がこんなに青いのに
死にたいと嘆く 冷蔵庫101号室に住んでいるレモンなんてジュースにして
空のそらぞらしさなんて
御構い無しに たわわに実った 金柑の実を小鳥のようについばんで
よもぎのパンケーキで おひるは おしまい

量産されてきた架空の悩み 架空の悪魔の行列を
とっぱらうかのように 咲きそろい参戦する*鬱金花
小鳥はトリルを奏でながら飛ぶ わたしのこころに ひろがるのは
そらそらそらそらそらそらそらそらら 

ひばりは高く そらを行く そそそ そそそ
花のにおいがするよ ららら ららら

鳥の軌跡が描くのでアール
空色のアール/であいでアール
目がまわるまえに
ソラを全身でうけとめよう 

風の音かな 大地の寝息かな おなかをあたたかくする音がする
きっとあれは鉢の下 からだより大きなコントラバスをひく だんごむしの声
耳の良いみみずは きっと あいづちしてる
コントラバスの音が たしかに どこかから聞こえてる





*鬱金花は チューリップのことです。鬱という字はマイナスイメージとは
限らないということですね♪


自由詩 ちいさなコントラバス Copyright るるりら 2014-04-03 17:18:27
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