桜 歩美

桜が咲いた

今年も桜が咲いた

暖かな春の風とともに桜の花が

はらはらとゆれていた

息子と見た

今年もそんな桜を息子と見た

見る時間が少なかったけど

今年も一緒に見た桜

いつもこれが最後と思いながら

また一緒に見に来られたと感慨深く思う

でも必ず一緒に行かない日はやってくる

一人で桜を見に来るその年

私は心の底から息子の成長の幸せと

大きな淋しさでいっぱいになり

涙することだろう


君が生きている

ただそれだけで

私はずっと母でいられる

たとえ一緒にいなくても

君が君の人生を歩いている時に

私の存在を君が忘れていても

君が生きていれば

私は母として生きていられる

そんな素敵な宝物を一生抱えて生きていける

素晴らしい人生だ

ありがとう

君がそこに生きていてくれること

それが私の幸せ

きっと私もそうなんだろう

生きてさえいれば君は君の好きなように

飛べる


大きな夢を羽ばたかせて

君は自分の人生を思う存分楽しんで生きて

夢に向かって飛べ

目を細めて母は見守っているから

何も言わないけれど

君がもし振り返ることがあれば

母はいつでも目を細めて見守っているよ

そう君が好きだと言った

母の笑顔で

いつものように・・



今年の桜も綺麗だったね




自由詩Copyright 桜 歩美 2014-04-01 21:27:26
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