サークル「群青」 課題「春」 『春への憧れ』
木原東子

 春への憧れ


風の唸りとみぞれ雨 白激しくて雪から氷
春は名のみに 待ち待ちし
春への憧れ 今日終えて

春は来にけり 吾が庭に
仏の座母子草 胡瓜草姫踊り子草
さり気なき草々の

春のささやき たちまちに
ヒアシンスとナルキッソス そろひて歌う
小鳥のさえずり たちまちに
桜の一花甘き蜜 噛み切られては
回転しつつ 花の絵柄を地に描く

春の盛りの樹々の花 我先にと叫べども
春の終わりはすぐそこに 芽吹きの浅緑うずうずと

春への憧れ狂おしく

春来れば悲しきも

その去るを惜しむべし


自由詩 サークル「群青」 課題「春」 『春への憧れ』 Copyright 木原東子 2014-03-31 16:43:55
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