流転
千波 一也



太陽を分かつ、春秋の姉妹

その両隣には
冬がいて

夏は、瞳の中に
在る



月と月を結ぶのは
南北の、師弟

記憶を西方に託し

東方へ
祈る



極楽は生死、の合わせ鏡

火と水は
互いのうつしみ

金と木は共鳴の、同志



天地にわたる海の歌

右の爪には砂漠を
満たして

左爪には空を咲かせる

真正面には
星の座標

背中に負うのは土の声








自由詩 流転 Copyright 千波 一也 2014-03-21 21:04:47
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