Spring
ますを

かつて僕は、君の名前をほめたことがある。

いろいろなところで、

いろいろな人が、

知らず知らずのうちに呼ぶ、

ありふれた名前。

  たぶん神様に祝福された名前。

その名前を聞くたびに、

その文字を見るたびに、

僕は嬉しくなった。


  それはPrimaveraというような絢爛豪華なものではなくて、
  素朴で優しくて、
  文字通り、跳ねるような、
  泉が湧き出るような、
  あたたかい、Spring。


今となっては、

その名前にふれることは、

許されない。

きっと僕は死ぬまで、

夏と秋と冬とを繰り返す。

永遠に別れる、

Spring。



     (作詞:2012年3月26日)


自由詩 Spring Copyright ますを 2014-03-20 22:26:11
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