テリーヌのミステリー
ブルース瀬戸内

まるでテリーヌのようだよ
あらたまった声音でもって
そんなこと言われても困る。

僕はテリーヌっぽくはない。
と、強がってはみるものの
実はテリーヌ顔かもしれぬ。
テリーヌ丸出しかもしれぬ。
自我が安易に揺さぶられる。

千歩譲ってそうだとしても
万歩譲ってテリーヌ顔でも
人をテリーヌに喩えるなら
相応の覚悟を持ってほしい。

テリーヌに対しても失礼だ。
反テリーヌ的と指弾されて
テリーヌ法違反にあたると
罪に問われる可能性もある。

誰が何を問われてしまうか
具体的には分からないけど
そんなところも全て含めて
まるでテリーヌのようだよ
と、テリーヌ声で言われて
僕が納得すると思うのなら
それはわりかしお門違いだ。

テリーヌは好きではないし
何ーヌが好きなのかすらも
分からないのが現状である。
ただ真摯にこう思うだけだ。
いや、そのテリーヌって何?


自由詩 テリーヌのミステリー Copyright ブルース瀬戸内 2014-03-18 23:30:34
notebook Home