人間兵器
花形新次

カーテンの隙間から
薄ボケた街灯の通りを見下ろしていた
勤め帰りのOLがヒールを鳴らして
足早に過ぎて行く
女の後ろから
小柄な男が歩いて来る
その距離が縮まると
女は男に気付き立ち止まった
そしておもむろに
男に向かって屁を放った
次の瞬間、男が「ぐああっ、め、めがやられたあああ」
と叫んで倒れこんだ
女が立ち去ろうとして見上げた時
アパートの部屋から見ている俺に気付いた
すると今度は、尻をこちらに高く突き出した
ヤバい、殺される
そう思うのと同時に2発目が発射された
と思ったら、女の方が地面にへたりこんだ
どうも、中身が出てしまったらしい


自由詩 人間兵器 Copyright 花形新次 2014-03-17 21:58:01
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