草野春心



  夕がたの田舎道を
  きみの車で走っていたとき
  ステアリングをつかんだまま
  きみは溶けてなくなってしまった



  遠くには海がみえた
  少なくとも、海のようなものが
  砂のにおいもした
  砂に においがあるなんて
  ぼくは それまで ぜんぜんしらなかった





自由詩Copyright 草野春心 2014-03-16 22:55:08
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春心恋歌