解放の前日
遙洋



ぼやけた視界に
おもわず無いめがねを指であげる仕草を
いくども繰り返すのも
ひとつの
刑罰のようだ

熱風と鋭い日射し

首の後ろの筋肉がじわじわと緊張している

またも無いたばこをつかもうとして
小銭を落とした
監視はばか笑いして
穴のあいた硬貨をゆびさした
たぶん
箸がころがってもおかしい年頃なのだ



自由詩 解放の前日 Copyright 遙洋 2014-03-14 18:40:25
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